「人吉球磨地域の特徴は?」と聞かれたら、どんなものを思い浮かべるでしょうか?
・「相良700年」と称される、相良氏の歴史
・盆地特有の気候を生かした豊かな農作物栽培
・地名を冠する世界有数の酒ブランド「球磨焼酎」
などが挙がってくると思いますが、やはり人吉球磨を語るうえで外すことができないのが球磨川(くまがわ)ですよね!
日本三大急流の一つと言われる球磨川ですが、どのような川なのでしょうか?
今回は日本三大急流とは何かについて深く見ていきながら、人吉球磨が誇る球磨川の魅力について解説していきます!
日本が誇る、人吉球磨の「球磨川」
熊本県南部、人吉球磨地域を貫流する一級河川、球磨川。
水上村の銚子笠から湯前町、多良木町、あさぎり町、錦町、人吉市、球磨村とほぼ西に流れていき、八代海(不知火海)へと注ぎます。
やはり特徴は何といっても急こう配ゆえの流れの速さでしょう。
日本三大急流と呼ばれる所以であり、全長115mの比較的短い川の長さに対して、標高約1,500mの高さから流れ落ちるという勢いの激しさは、日本有数。
そんな急流球磨川では、川の流れを活かしたアクティビティが盛んに行われており、球磨川の川下りやラフティングは全国的にも有名です。
出所:https://kumamoto.guide/spots/detail/2773
また、球磨川は水質が非常に良い川であることでも知られており、「水質日本一」の評価を得た実績もあります。
高い水質の水が潤沢に流れる球磨川周辺の人吉球磨では、この水を活かした豊かで美味しい農作物栽培も非常に有名。
良質な水とお米を使って作られる米焼酎、「球磨焼酎」は世界に誇る酒ブランドでもあります。
日本三大急流「球磨川」は、人吉球磨に様々な恩恵をもたらしているのです。
日本三大急流とは?
球磨川の説明で何度も登場した、日本三大急流という言葉。
日本で三本の指に入る流れが速い川、という意味なのはなんとなく分かりますが、ここではもう少し詳しく見ていきましょう。
球磨川に並ぶ急流。「富士川」、「最上川」
左:富士川(https://sotoasobi.net/activity/rafting/6/22/45/blog/sizuoka-fujikawa-drive)
右:最上川(https://www.blf.co.jp/geishaboat)
球磨川以外の日本三大急流は、静岡県の「富士川」、山形県の「最上川」です。
標高の高い山から海面へと一気に流れ落ちる。このような川が多く存在するという特徴は、日本ならでは。そんな日本を象徴する急流の中でも、上記3つはその勢いが突出しています。
実は急流一位は別の川?!
しかし、実は高低差の激しさだけで見ると、一番の急流は富山県の「常願寺川」になります。では、この常願寺川が三大急流に含まれていないのはなぜでしょうか?
“日本三大急流”という定義が曖昧であるという点も一つなのですが、球磨川、富士川、最上川の3つが挙げられる理由は歴史的背景にあると考えられます。
3つの川は、歴史をさかのぼると「舟運」として盛んに利用されてきました。人の移動や年貢などの重たい荷物を移動させる際には、地面を移動するよりも急流の勢いを利用した方が時間を短縮することができます。
日本三大急流に上げられる3つは、外見的特徴だけでなく、歴史的にも日本らしさを思わせる川であるため、選ばれていると考えられます。
その他の「日本三大〇〇川」
今回ご紹介したのは日本三大急流ですが、実は日本には他にもいくつかの日本三大〇〇川が存在します。
ここでは4つのカテゴリーでの三大〇〇を紹介していきます。
日本三大暴れ川
“暴れ川”ってなんだ?と思われた方がいるかもしれませんが、日本三大暴れ川とは、氾濫により洪水や水害を発生させる頻度が高い3つの川を指します。
その3つとは、九州の筑後川、四国の吉野川、関東の利根川です。
記憶に新しい令和2年7月の熊本豪雨では、このうちの一つの筑後川が氾濫し、大きな被害を出しました。
そんな3つの川は歴史的にも地域に多くの被害を及ぼしており、古くから固有のあだ名が付けられ、呼ばれていました。
利根川は坂東太郎(坂東は関東の昔の地名)。筑後川は筑後次郎、吉野川は四国三郎。名前の由来、理由はよくわかりません。。。
日本三大清流
日本三大清流は、静岡の柿田川、岐阜の長良川、高知の四万十川の3つです。
昭和後期のころから呼ばれ始めたこれら日本三大清流ですが、実は“清流”の明確な定義はありません。。。
清流と一言で言っても、水質なのか、透明度なのか。どの基準で選ばれているかが定かではないのです。
さらに、3つの都道府県ごとで水質1位の川を調べてみると、上記の川が入らない都道府県もあるそうで、、、
なかなか納得のいかない日本三大清流ですが、綺麗なことに間違いはないとは思います!
日本で長い川トップ3
日本で長い川トップ3は、1位から信濃川(367㎞)、2位利根川(322㎞)、3位石狩川(268㎞)となっています。
こちらはシンプルに長さで順位を付けたもの。紛れもないトップ3です。
利根川は暴れ川にも含まれていた川ですが、このカテゴリーにもランクイン。距離が長いからこそ、その分水害の発生確率も高くなる、とも考えられますね。
日本の流域面積が広い川トップ3
最後に紹介するのは、流域面積が広い川トップ3。流域面積とは、雨や雪などの自然に発生した水が流れ込んでくる範囲のことです。
このカテゴリーのトップ3は、1位利根川(1.6万㎢)、2位石狩川(1.4万㎢)、3位信濃川(1.2万㎢)です。
またもや利根川の登場、というよりこの3つは長い川トップ3のラインナップと同じとなっています。
長ければ長いほど流域面積も広くなるので当たり前ではありますが、覚えやすい3つの川ですね。
「球磨川」は日本が誇る三大急流の一つ!
今回は球磨川を語るうえで欠かせない「日本三大急流」についてと、その他の日本三大〇〇川についてもご紹介していきました。
本記事でご説明した通り、急流は日本の景観の特徴的な要素であり、歴史的にも大きな貢献を果たしてきた大切な川です。
球磨川ももちろんその一つで、現在でも人吉球磨のアクティビティや農作物栽培等で欠かすことは絶対にできません。
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