こんにちは!ひりゅうです。
毎日暑い日が続いてうんざりしますが、この暑さが夏男を奮い立たせる。そして、夏男に欠かせないものと言えば「夏祭り」!
田舎出身の私は、子どもの頃は地元だけにとどまらず周辺地域の夏祭りにまで足を運び、汗をダラダラと流しながらはしゃいでいたのをよく覚えています。
しかし、最近は人口減少などの影響もあり、地方を中心に盆踊り大会や花火大会を開催する地域が少なくなっていると聞き、寂しい気持ちになります。
そんな中、2024年8月25日、熊本県の人吉球磨地域で10市町村を巻き込んだ盆踊り大会「球磨川盆祭」が開催されるとの情報を入手しました!!このイベントは若い方が中心となって企画・運営をされており、昨年2023年に第1回が開催された新しいイベントだとか。
今回はそんな素敵な取り組みを中心となって進めている、主催者の稲橋亮佑さんにインタビューをさせていただいたので、その内容をご紹介します!
【人吉球磨を一つに!】球磨川盆祭が今年も開催
人吉市で開催される夏祭り、球磨川盆祭(くまがわぼんさい)。
今回インタビューをさせていただく稲橋さんが中心となり昨年の2023年に第1回が開催され、間髪入れずに今年、第2回の開催が決定。第1回は同じく人吉球磨地域の錦町で開催されました。
現在、人吉球磨エリアで開催されている夏祭りは、人吉市の「人吉花火大会」や多良木町の「ゑびす夏まつり」などがありますが、地域全体を見ると祭りの規模やその数は徐々に減ってきていると聞きます。
少子高齢化の現状があり、イベントの開催自体が難しくなってきている中、若い方が中心となって新しい地域イベントが行われるのは、とても素晴らしいことだと感じています。
以下、球磨川盆祭のイベント情報になります。詳しい内容はインタビューでお伺いしていますが、ぜひ皆さん、この機会にお祭りに足を運んでみてください!
イベント名 | 第2回 人吉球磨盆踊り大会 「球磨川盆祭」 |
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日時 | 2024年8月25日(日) 16:00~21:00 |
場所 | 人吉城跡「ふるさと歴史の広場」 (熊本県人吉市麓町) |
入場料 | 無料 |
出店数 | 約40店舗 |
注意事項 | 雨天中止の予定 |
公式SNSアカウント | https://www.instagram.com/kumagawa_bonsai/ |
取材をするため、人吉市へ
人吉市と市内を流れる三大急流「球磨川」
※出所:https://www.city.hitoyoshi.lg.jp/kanko/kankojyoho/21341
2023年、人吉球磨に突如として現れた夏のお祭り、「球磨川盆祭」。
来場者数約3,000人、出店数25店舗、協賛の数約100件と、地域の方からの愛、期待、信頼を掴み取り、大成功という形で終えたこのイベントについて調べていると、なにやら興味深い情報を手に入れました。
「埼玉県から人吉に移住し、仲間はゼロ、イベント経験もない状態から『球磨川盆祭』を立ち上げ、成功に導いた一人の男がいる。」
地域行事を行うこと自体、簡単なことではないはず。それなのに遠い場所から人吉に来て、多くの人を巻き込み、イベントを実施したというこの方。只者ではないはず…!
ということで、主催者の方に球磨川盆祭について詳しくお話を聞くために、今回は熊本県人吉市にやってきました。
球磨川盆祭主催者「稲橋亮佑さん」
待ち合わせ場所は、イベント準備の活動拠点だという、人吉市内の素敵な旅館「いわくらの杜石庭」。
気品漂う旅館のたたずまいを前に背筋を伸ばし、「厳かな感じの人だったらどうしよう」などと考えながら恐る恐る館内に入ると、球磨川盆祭の実行委員長、稲橋亮佑さん(ポロシャツ着用!カジュアルでよかった…)がいらっしゃいました。
稲橋亮佑(いなはしりょうすけ)さん
1992年青森で生まれ、育ちは埼玉県所沢市。
東京・新潟・群馬・福岡を転々とし、2021年7月に人吉へ移住。
老舗お蕎麦屋の看板娘に一目ぼれし、5代目若女将のムコとなる。
同時に脱サラし、2023年6月から独立しフリーランスの道へ。
ひりゅう:
こんにちは!素敵な服装で安心しました。今日はよろしくお願いします。
稲橋さん:
服装?(笑)よろしくお願いします!
私の緊張も無事ほぐれ、早速インタビューが始まります。
2023年に突如現れた、球磨川盆祭とは
ひりゅう:
球磨川盆祭は夏のお祭りだと思いますが、盆踊りなどが行われるのでしょうか?
稲橋さん:
地元の女性が集まって結成した踊り子チーム「盆女美(ぼんじょび)」を中心に盆踊りを踊り、また周りの人や子どもに振り付けを教えながら、そこにいる全員で盆踊りを楽しむというのが、球磨川盆祭の軸となっています。
ひりゅう:
昨年の様子を写真で拝見して、女性が中心となってお祭りを盛り上げている雰囲気が印象的でした。
稲橋さん:
「女性が主役の盆踊り大会」であるというのは、球磨川盆祭の魅力の一つです。女性が頑張る姿には多くの人が勇気をもらいますし、男性も子どもも一緒になって祭りを盛り上げようと行動するので、祭り全体の活気がより一層強くなる感覚があります。
ひりゅう:
稲橋さんはどうして球磨川盆祭をやろう、立ち上げようと思ったのでしょうか?
稲橋さん:
以前宮崎県を訪れた時に、「Cinema Heaven」という怪しげな場所と、そこで行われている夏祭りに参加しました。その場所では、踊り子さんだけでなく一般のお客さんや小さな子どもまで、居合わせた全員が一体となって盆踊りを楽しむという素敵な空間が広がっていました。
Cinema Heaven「天国盆祭」
※出所:https://www.cinema-heaven.com/
稲橋さん:
お祭りを若い方が中心となって盛り上げているのも面白いと思いましたし、なによりこの夏祭りに参加した時、僕は地元を強く思い出しました。こんな風に、面白い祭りが地元にあって、祭りをきっかけに地元に戻りたいと思う方が増えたらすごくいいなと思い、人吉球磨でも盆踊り大会を立ち上げようと思いました。
ひりゅう:
球磨川盆祭のインスタグラムを見ていると「子どもの未来をつくる」も重要なキーワードだと感じました。
稲橋さん:
球磨川盆祭を立ち上げた目的の一つに「若者のチャレンジを応援する文化を作りたい」というものがあります。やっぱりこれからの未来を創るのは、子どもや若い人達ですからね!だからこそイベントの企画メンバーは若い人が多いですし、運営以外でも、年齢性別関係なく気軽に踊りに参加できるのが盆踊りの魅力なので、そういった点で若者が頑張る場所の象徴のようになればいいなと思っています。
想像以上の盛り上がりを見せた前回大会
ひりゅう:
女性と子どもがテーマのお祭りって、めちゃくちゃ素敵です。そんな前回大会は相当な盛り上がりだったとか。
稲橋さん:
たくさんの方にお越しいただき、たくさんの方に応援していただけたのは、本当に良かったと思っています。来場者数も出店いただいただいた店舗の数にも感謝しかないです!
鎌倉を拠点に活動する盆踊りのプロ集団「イマジン盆踊り部」も球磨川盆祭に参加
ひりゅう:
延べ100の企業、団体から協賛をいただいたと聞きました。
稲橋さん:
先ほどの「若い人がチャレンジできる文化を~」にも繋がりますが、球磨川盆祭には、自分たちで創り上げる、自分たちの行動でやりたいことを実現するという姿を若い人に見せたいという想いがありますので、国や地域の補助金などは使わず、協賛や応援という形で祭りを企画、運営しています。
全工程に携わる稲橋さん…パンクしないですか?
ひりゅう:
運営メンバーは何人くらいなのでしょうか?
稲橋さん:
10人くらいですね。地元で飲食をやられている方やお寺のお嫁さん、プロダンサーの方など、普段やられているお仕事は様々。年齢も若い方が多いです。
ひりゅう:
第1回の盛り上がりを見ると、10人は少ないような気がします。稲橋さんは主にどんな役割を担っているのでしょうか?
稲橋さん:
協賛をいただく上で地域の方とお話しをしたり、祭り全体の流れを調整したりなど、基本的に全工程に携わっていますね。
協賛企業・団体の名前が書かれた約100個の提灯
ひりゅう:
ずっと思ってましたけど、稲橋さん、常人じゃないですよ。イベントの全工程に関わるって、私だったら気が狂って逃げ出しそうです。
稲橋さん:
妥協ができない性格なんです。手を抜いて仕事ができないというか。だからこそ、全工程に関わっていたい。各工程の進捗状況も把握しやすいので、僕にとっては都合がいいんですよ!
ひりゅう:
(普通はそれが難しいんだけどなあ。)では多忙な稲橋さんが大変だなと感じる瞬間はあるのでしょうか?
稲橋さん:
もちろん、全部大変ですよ!(笑)でも特に難しいと感じるのは、やっぱりコミュニケーションですかね。忘れっぽい性格があるので、情熱的に動いちゃうからこそ、自分では伝えていたつもりのことが伝えられていなかったりとか。ただ、運営メンバーからもらった「熱い男だけじゃなく、あったかい男になることが大事」という言葉は、自分にとってとても大切なメッセージになっています。
ひりゅう:
よかった(笑)ちゃんと稲橋さんも大変だと感じる瞬間があるんですね。
開催地を人吉城跡に移す2024年。その想いは?
ひりゅう:
記念すべき第2回球磨川盆祭の開催地は、人吉市なんですね。
稲橋さん:
球磨川盆祭の準備などの拠点は人吉ですし、僕が住んでいるのも人吉市内。やっぱり地元ではやっておきたいという想いがあります。また、若い人がテーマの祭りなので、高校生が来やすいという点でも人吉は良いと感じています。インターチェンジも近いので、遠くの地域からも来ていただけるかも。
ひりゅう:
前回と異なる点、新しくする点などはあるのでしょうか?
稲橋さん:
第1回を経て開催する今年の球磨川盆祭は、集客が1つのテーマになります。認知度をグッと上げて、多くの人に楽しんでいただき、来年以降に繋げていく。そういう意味でもこのタイミングで人吉で開催する意味がありますし、参加される方に大満足で帰っていただくために、様々な企画、コンテンツも用意していきたいと思っています!細かい部分だと、出店数が約40店舗、協賛が140社以上と、既に前年を上回る規模感で開催することが決まっています。
ひりゅう:
なるほど、前回があれだけ盛り上がったのに、それを超える球磨川盆祭を見られるのは楽しみです。それでは最後に、8月25日に開催する第2回球磨川盆祭に参加する方、参加を考えている方に向けてメッセージをよろしくお願いします!
稲橋さん:
今年は人吉市で、面白いお祭りを開催します!人吉球磨地域に住んでいる方も、それ以外の地域に住んでいる方も、一緒に踊って一緒に楽しんで、一緒に球磨川盆祭を創りましょう!球磨川盆祭のインスタグラムアカウントでは祭りの情報や大会開催の裏側などを発信しているので、ぜひコメントやDMで絡んでいただけると嬉しいです!
おわりに
第1回の大成功の勢いそのままに、人吉市で記念すべき第2回が開催される、球磨川盆祭。祭りの内容はもちろんですが、地域の伝統を大切にし、そして女性や若者が挑戦する場所を作るという魅力的なイベントコンセプトが、多くの人を惹きつけているんだなと感じました。
そして、その祭りを中心となって進める実行委員長の稲橋さん。自治体や企業が主体となって開催される祭りが多い中、一人で立ち上げ、そして成功させるというのは、決して簡単ではないはず。ですが、今回実際に稲橋さんにお会いして、稲橋さんのエネルギー、パワー、愛をまざまざと感じ、納得しました。
稲橋さんの地域を想う気持ち、未来を想う気持ち、人を想う気持ち。これらが、球磨川盆祭という目に見える形で体現されているんだなということを、痛感しました!
僕も今年は人吉市を訪れて、「球磨川盆祭」を楽しんでみたいと思います!皆さんも、ぜひ球磨川盆祭でお会いしましょう!