主食としてほとんどの家庭にあるお米は、一度にまとまった量を購入している方が多いですよね。しかし、その保存方法までは正しく理解していない方も多いのではないでしょうか。

お米は保存方法によって、味が変わってしまったり、傷んでしまったりすることがあります。

そこで今回は、お米の正しい保存方法について、容器や場所、保存できる期間などを解説します。より美味しくお米を食べられる正しい保存方法をマスターしましょう。

目次

  1. お米の保存方法
  2. お米の保存場所
  3. お米の保存期間
  4. お米の保存の注意点
  5. お米の保存容器の選び方
  6. 正しい保存方法で美味しくお米を食べよう

お米の保存方法

まず、はじめにお米の保存方法を見ていきましょう。お米の保存で大切なことは以下の通りです。

  • 密閉できる容器で保存する
  • 湿度が高いところを避けて保存する
  • 高温にならないように保存する
  • 臭いが強いものを避けて保存する
  • 清潔な状態の容器で保存する

密閉できる容器で保存する

お米は空気に触れると酸化して風味が損なわれてしまいます。購入時に入っている袋は破裂防止のための小さな穴が開いているので、そこから空気が入り込んだり、近くにあるものから臭いが移ったりします。

密閉できる容器やジップロックなどで保存するとお米の鮮度を保つことができます

湿度が高いところを避けて保存する

お米は湿気や水分に弱いという特徴があります。湿気が多い場所に置かれていたり、水分がついたりすると、カビが生えてしまうことがあります。

台所のシンクの下や、キッチン周りに保管されている方は多いですが、これらの場所は湿気が多いためおすすめできません。

また、計量する際に手が濡れているとお米に水分がついてしまうため、お米を扱う際は念入りに手の水分を拭き取るようにしましょう。

高温にならないように保存する

お米の保存に適した温度は15℃前後と言われています。

直射日光が当たる場所や高温になる場所に置いておくと、お米が乾燥してヒビが入ったり、味が落ちてしまったりする可能性があるため注意が必要です。

また、15℃以上になると、お米につく虫が活発に活動しやすくなるため、虫対策のためにも高温になる場所は避けると良いでしょう。

臭いが強いものを避けて保存する

お米には臭いを吸いやすいという性質があります。一度吸着した臭いが取れることはなく、味にも大きく影響します。

特に、灯油や洗剤、臭いの強い食材などの近くに置かないように気を付けましょう。

また、台所のシンクの下も臭いがついてしまう可能性があるため注意が必要です。

清潔な状態の容器で保存する

ここまで保存環境について述べてきましたが、お米を入れる容器自体が清潔でなければ意味がありません。

お米を保存する容器は空になったらその都度洗い、よく乾かしてから使用しましょう。しっかり洗浄されていなかったり、乾かされていなかったりすると、虫やカビの発生源となる可能性があるため念入りに行いましょう。

お米の保存場所

常温保存の場合

常温で保存する場合は、直射日光が当たらない涼しいところで、湿度が低い場所が望ましいです。電子レンジや冷蔵庫などの近くは温度が上がりやすいため避けるようにしましょう。

また、台所シンクの下も湿気が溜まりやすいため、お米を保存する場所には適していません。その他水回り付近は水が飛ぶ可能性が高く、カビの原因にもなるため、避けた方が良いと言えるでしょう。

冷蔵保存の場合

お米を美味しく長持ちさせるためには、冷蔵保存がおすすめです。常温保存の約2倍は美味しさが長持ちすると言われているため、十分な場所を確保できる場合は、冷蔵庫の野菜室を利用すると良いでしょう。

野菜室に場所がない場合は冷蔵室でも良いですが、その際は冷気の吹き出し口の近くは避けることが望ましいです。

先述の通り、お米は臭いを吸いやすいため、冷蔵庫の中の他の食材の臭いが付かないよう、密閉された容器に移してから保存しましょう。

お米の保存期間

多くの食材には美味しく食べられる「期限」がありますが、お米も同様です。お米の場合は、精米されてからの期間が目安となりますが、その長さは季節や保存環境によって異なります。

一般的なお米の保存期間の目安は以下の通りです。

  • 冬:約2か月
  • 春・秋:約1か月
  • 夏:約2週間

上記の期間はあくまで目安であり、保存環境が悪ければさらに短くなることもあります。

ただし、この期間が過ぎたらすぐに食べられなくなるというわけではありません。徐々に美味しさが下がっていってしまうため、美味しくお米を食べるための目安として理解しておきましょう。

お米の保存の注意点

お米は常温保存と冷蔵保存の2つの保存方法があります。ここでは、保存方法ごとのポイントについて解説します。

袋のまま置いておいてはいけない

楽さ・手軽さからついやってしまう方が多いのが、買った時の袋のままで保存しておくということです。前述の通り、お米の袋には破裂防止や通気のための小さな穴が開いていることが多く、酸化や臭いが移る原因となります。

特に、湿気が多い場所ではカビや虫が発生しやすく、食べられなくなる可能性があります。お米を購入したら速やかに密閉容器に移すということを忘れないようにしましょう。

炊く前のお米は冷凍してはいけない

お米が高温や湿気に弱いという特徴から、「冷凍保存はどうか」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。この疑問に対する答えは「No」です。炊く前のお米を冷凍してはいけません。

炊く前のお米にも水分が含まれており、冷凍によって水分が凍ってお米にヒビが入ってしまいます。これは水分が多い野菜を冷凍してはいけないのと同じ原理で、ひび割れによって風味や食感が損なわれることにつながります。

一方で、炊いた後のお米はなるべく早く冷凍することで、3週間程度であれば美味しく食べることができます。

お米の保存容器の選び方

お米を保存するのには「密閉容器」が良いと述べましたが、密閉容器を選ぶ上でのポイントをご紹介します。

  • 中身が見えるものにする
  • 冷蔵庫に入るサイズのものにする

中身が見えるものにする

お米の保存に使える容器には、プラスチックやガラス、ホーロー、桐など、様々な素材があります。フタを開けなくても一目で中身が分かる透明なものだと、量や状態を確認しやすくておすすめです。

特に、密閉性に優れ、臭いも移りにくいガラス製の容器は、お米の保存に適していると言えるでしょう。

また、一人暮らしで少量の場合などは、ジップロックに入れて冷蔵庫のサイドポケットに入れると、スペースを節約できておすすめです。

冷蔵庫に入るサイズのものにする

お米の保存には、「常温保存」と「冷蔵保存」がありますが、冷蔵保存の方がより良い状態で長持ちさせることができます。

大きすぎる容器を選ぶと冷蔵庫に入らない場合があるため、冷蔵庫に入れることを想定したサイズの容器を用意すると良いでしょう。

正しい保存方法で美味しくお米を食べよう

今回はお米の保存方法について解説しました。これまで正しい保存方法を知らないまま、誤った方法でお米を保存してしまっていたという方もいるのではないでしょうか。

お米は正しく保存することで、美味しく長持ちさせることができます。ご紹介した保存方法を参考にして、より美味しくお米を食べましょう。