こんにちは!地域創生ディレクターのゆうです。

今回はつきぎ集落公式オンラインショップで販売している「TSUKIGIしいたけ」の栽培を行う、椎茸職人さんのところへお伺いしました。TSUKIGしいたけの特徴は、なんといっても農林水産大臣賞(全国規模の品評会)で2度も金賞を受賞している、全国に誇る椎茸であること。

槻木集落で生まれ育ち、この地で40年近く椎茸を作り続ける職人さんの椎茸栽培へのこだわりや槻木集落への想いについて、私ゆうがインタビューをしてきましたので、本記事ではその内容をお伝えしていきます。

目次

  1. 椎茸を育てて40年、限界集落で活動し続ける椎茸職人
  2. 「TSUKIGIしいたけ」のここがすごい!
  3. 品評会にて過去2回最高賞を受賞
  4. 落合さんが考える今後の課題や未来への想い
  5. 熱い想いやこだわりが詰まったTSUKIGIしいたけ

椎茸を育てて40年、限界集落で活動し続ける椎茸職人

今回取材させていただいたのは、熊本県球磨郡多良木町の槻木集落で「TSUKIGIしいたけ」を栽培している落合龍見さん。夫婦で40年近く椎茸の栽培を行っており、槻木のことも椎茸のことも知り尽くす、まさに職人さんです。

お酒と釣りが大好きで、休みの日には釣ってきた魚をお酒のお供にするのが楽しみの1つと話す落合さん。落合さんとは以前一緒にお酒を飲んだことがありますが、お酒を飲んだ落合さんは普段以上に陽気で、とても楽しい夜を過ごしたことをよく覚えています。

そんな槻木と椎茸に熱い、人情味溢れる落合さんに、椎茸栽培のこだわりや想いを聞いてきました!

「TSUKIGIしいたけ」のここがすごい!

TSUKIGIしいたけ

後ほど詳しくご紹介しますが、TSUKIGIしいたけは2度の農林水産大臣賞金賞を受賞している、全国的に評価されている椎茸になります。そんなTSUKIGIしいたけには以下のような特徴があります。

  • 味と風味が段違い!こだわりの原木栽培
  • 一切の妥協を許さない徹底した品質管理と商品選別
  • 人里離れた山奥だからこその、豊かな自然環境
  • 槻木集落の気候に最適な、ベストな品種を栽培

味と風味が段違い!こだわりの原木栽培

落合さんは、日本国内では10%程度しか行われていない「原木栽培」という栽培方法にこだわっており、手間や時間を惜しまず、自然の味を追究しています。
栽培方法の特徴は以下の2通りです。

原木栽培 菌床栽培
適度な大きさに切った樹木に菌を植え付けて、林やハウスの中で栽培する方法で、自然に近い状態で椎茸を育てることができます。

天候などの自然環境に左右されるため管理が難しく、手間もかかるのが特徴です。菌の植え付けから収穫までには2年ほど要します。

味わいの魅力は、歯ごたえがしっかりとしていて、噛めば噛むほど味が出るところと、しっかりとした風味や香りが楽しめるところが挙げられます。

おがくずなどから作られた菌床と呼ばれるブロックに菌を植え付けて、人工的に管理された環境で栽培する方法です。

原木栽培のような特徴深い味わいや食べ応えはないため、軽い風味付けとして使用したい場合におすすめです。

また、&椎茸がそこまで好きではない方でも比較的食べやすい椎茸であるといえます。自然の影響を受けず、3か月〜半年程度のサイクルで安定的に収穫できます。

原木栽培にしかない美味しさを届けるため、日々研究を重ねています。

一切の妥協を許さない徹底した品質管理と商品選別

「本当に良いものを届けたい」という想いのもと、徹底した品質管理が行われているTSUKIGIしいたけは、選別も丁寧に行われています。厚さ・形・大きさなど様々な基準から、職人が1つひとつ手作業で選別しています。

また、「乾燥」の工程においても、温度の高い風で急速に乾燥させるのではなく、30〜40℃程度の風でじっくり時間をかけて乾燥させるというこだわりがあります。職人が手間と時間を惜しまず、細部までこだわり抜いて手作業で行っていることが、TSUKIGIしいたけの高い品質を実現しています。

人里離れた山奥だからこその、豊かな自然環境

落合さんがTSUKIGIしいたけを「槻木集落」で作り続ける理由の1つには、豊かな自然環境もあるのだと言います。

椎茸栽培において非常に重要な水、光、空気。標高500mほどの槻木集落は空気や光に恵まれており、さらに水は山から流れる湧き水を使用して栽培しています。これらは人里離れた山奥の「限界集落」だからこその自然環境であり、椎茸の栽培にも好影響を与えています。

「槻木の自然のままの味を閉じ込めた」と表現されるTSUKIGIしいたけの美味しさは、槻木集落で作られた椎茸ならではの魅力です。

槻木集落の気候に最適な、ベストな品種を栽培

TSUKIGIしいたけは、菌興193号という品種を採用しています。椎茸を栽培しない私たちにはこれがどんな品種なのかイメージすることが難しいのですが、落合さんはこの品種のことを「人生を変えた品種」とおっしゃっていました。

理由は、193号が槻木集落の気候にベストマッチしたからだと話す落合さん。気温や降水量、降雪量、寒暖差などの気候面に特徴がある槻木集落と相性が良い品種を探すのにはとても苦労したそうです。

しかし、やっとの思いで見つけた193号は、まさに槻木集落とよくマッチしていて、味わい、風味、香り、食べ応えなど、全てを高いレベルで表現することに成功しました。TSUKIGIしいたけのおいしさは、環境に合った品種を選んでいるからこそのおいしさだと言えます。

品評会にて過去2回最高賞を受賞

受賞トロフィー等

落合さんは毎年行われている椎茸品評会にも出場しており、なんとこれまでに2度最高賞である農林水産大臣賞金賞を受賞しています。品評会では色や形、香り、大きさが揃っているかなどが審査されますが、それらの各項目で2回も日本一になることができたのは、本当に素晴らしいことです。

今後も品評会への出場は続けていくと話す落合さんですが、そう話す落合さんには、この品評会に対する様々な思い入れがあるようです。

参加することで、全国のレベルを知ることができる

品評会には全国から椎茸職人が集まるため、全国のレベルを知ることができたり、その中での自身の立ち位置を確認したりするようです。

また、そこで出会った人たちと情報交換する中で新しい方法を学ぶこともあり、更なる品質の向上に繋がることもあるとか。全国に数名しかいない「名人」と会える貴重な機会であることもモチベーションの1つのようです。

1年間の集大成であり、ご褒美でもある

年に1度の品評会は、落合さんにとっては1つの区切りにもなっているのだそう。1年間頑張った成果を試す機会があることで、また次の1年も頑張ろうという気力に繋がっているようです。

品評会の前夜祭・後夜祭のような集まりも、参加者との交流を楽しめるご褒美のようなものとのこと。落合さんが品質の高い椎茸を作るために頑張り続ける原動力にもなっているのが、品評会の存在なんですね。

落合さんが考える今後の課題や未来への想い

落合さんが槻木集落で椎茸の栽培を続けていく上で考える課題や未来への想いをインタビューしました!

ゆう:

槻木集落で椎茸栽培を続けている中での不安などはあるのでしょうか?

落合さん:

特に心配なのは後継者問題だなあ。昔は槻木集落で椎茸を栽培する人が他にもいて、多い時では60人ほどいたこともありました。しかし、現在では槻木集落で椎茸の栽培で生計を立てているのは私たちのみ。この地域の住人のほとんどが高齢者だから、後継者不在の問題は深刻です。

ゆう:

椎茸栽培に興味がある若い人が出てきてくれると嬉しいですよね。

落合さん:

興味を持ってくれる人がいるのであれば、全力でサポートして育成していきたい。椎茸の原木栽培の継承、そして槻木集落の存続という面でも、後継者の育成はとても重要なことだよね。

ゆう:

若い人に、椎茸栽培に興味を持ってもらうためにはどういったことが大切でしょうか?

落合さん:

自分自身の実力と知名度の向上かな。目標としては、品評会でこれまでに2回受賞した農林水産大臣賞を10回受賞することを目指しています。

そうすれば実力・知名度共に向上し、自分のようになりたいと思ってくれる人が出てくるかもしれない。槻木や椎茸の産業が盛り上がるきっかけにしたいです。

ゆう:

若い人が憧れる職業にしていきたいということですね。

落合さん:

それに加えて、椎茸の栽培をしたいと思ってもらうためには、椎茸の価値を上げることも大切だと思います。

「椎茸栽培で稼いで生活できる」ということを証明しないと、興味だけで終わってしまう。そのためには価格の安定や、外国産や菌床栽培のものとの差別化・ブランディングによって、原木栽培の椎茸に付加価値を付けることが必要です。

ゆう:

最後に、今後の目標について聞かせてください!

落合さん:

「槻木で椎茸栽培をやってみたい」と思う人が出てくるような、憧れの存在になりたいです。そのためにまずは美味しい椎茸で多くの人に喜んでもらえるようにこれからも日々研究を続けていきます。それがいずれ槻木や椎茸産業を盛り上げることに繋がったらいいなと思います。
ところでゆう君、椎茸職人になりませんか?

ゆう:

あれ?椎茸職人ってかっこいいかも、、検討します!!!笑
落合さん、お忙しいところお時間をいただいてありがとうございました!

 

長年槻木集落で椎茸の栽培を続けてきた落合さんからは、椎茸産業、そして槻木集落を守りたいという意志が溢れていました。

熱い想いやこだわりが詰まったTSUKIGIしいたけ

今回は、熊本県球磨郡多良木町槻木集落原木栽培のTSUKIGIしいたけ作っている落合龍見さんに取材をさせていただきました。

落合さんがTSUKIGIしいたけに込めるこだわりや、椎茸産業や槻木集落への想いをお聞きすることができました。

今回ご紹介したTSUKIGIしいたけに興味を持たれた方は、以下からご購入いただけますので、是非ご覧ください。

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