前回の「西峯ラーメン」に引き続き、今回もあさぎり町のラーメン屋を紹介します。人吉球磨地域の方々から愛される地域に根差したラーメン屋を語るなら、ここも絶対に外せません。
その名は、つねまつラーメン。
このエリアには数十年間という非常に長い期間営業をし続けている飲食店がたくさんありますが、つねまつラーメンも同じく半世紀近く前から営業している老舗のラーメン屋です。そんなつねまつラーメンは、地元の方々からとっても愛されている大人気のお店だと聞きます。
ただ、お店の規模や立地的な影響もあり、知る人ぞ知るラーメン屋という雰囲気が出てしまっているのも事実だと思います。
「隠れた名店」という肩書きも魅力的ではあるのですが、つねまつラーメンさんの美味しさをより多くの人に味わってほしいという私個人の勝手な願いもありますので、今回はそんなつねまつラーメンを徹底レビューしていきます!
あさぎり町の隠れた名店「つねまつラーメン」
球磨郡あさぎり町にあるラーメン屋は、前回当サイトで紹介した「西峯ラーメン」と今回の「つねまつラーメン」の2つのようです(「辛麺屋たけ」という辛麺屋もありますね)。
地域を代表するこれら2つのラーメン屋はどちらも「知る人ぞ知る」隠れた名店のような立ち位置ではありますが、実は西峯ラーメンはラーメン雑誌に掲載されたことがあるようで、それを考えるとつねまつラーメンの方がより謎に包まれたラーメン屋と言えるのかもしれません。
ただ、地元の人からはこよなく愛されているようで、現地の方におすすめの飲食店を聞くとよくつねまつラーメンの名前が挙がってきます。
今日のお昼は、
我が故郷・あさぎり町 深田(元 深田村)の
「つねまつ ラーメン」で
贅沢して
一番高い650円の王様ラーメン🍜 pic.twitter.com/4MswevO9hx— 金子恭之 (@nekotanchan) January 21, 2023
※2025年1月時点では、王様ラーメンは「750円」に値上がりしていました
こちらはあさぎり町出身の衆議院議員、金子恭之さんの投稿ですが、どうやら金子議員は高校生の時につねまつラーメンによく通っていたようです。故郷を出ても地元の名店の味は忘れない、というつねまつラーメンの愛され度合いがわかります。
ちなみに上記の話から、つねまつラーメンさんが40年以上前からあるお店であることもわかります。約半世紀も愛され続けているというのは、本当にすごいことです。
つねまつラーメンでは昔ながらの熊本ラーメンの味が楽しめるとのことですが、お店のフラッグシップメニューといえる「王様ラーメン」というものもあるそうで、非常に気になります。
王様ラーメンの名前だけではどんなラーメンなのかイメージすることが難しいので、今回は王様ラーメンを注文してその実態もレビューしていきたいと思います。
つねまつラーメン 詳細情報
店舗名 | つねまつラーメン |
---|---|
住所 | 熊本県球磨郡あさぎり町深田西177 |
営業時間 | 11:00~20:00 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | あり |
電話番号 | 0966-45-3106 |
あさぎり町のソウルフード!つねまつラーメン、実食。
それではさっそく、あさぎり町の二大ラーメン屋の一つ、「つねまつラーメン」についてご紹介していきたいと思います。
約半世紀地域を支え続けるラーメン屋の実態と、「王様ラーメン」と呼ばれる謎のメニューについて探っていきます!
お店の目印を見落とさないように注意
お店は県道33号線沿いにあります。インターチェンジのある人吉市から大きい道を真っすぐ進むとたどり着けるので、アクセスはそれほど難しくはありません。
ただお店の看板が消えかけていて、しっかり意識して探さないと見落として通り過ぎてしまうことがあるので、その点には注意が必要です(私は一度通り過ぎてしまいました笑)。
色あせていますが赤色の屋根が目印です。
昔から変わらないと言われる、味のある店構え
言い方が難しいですが、この飾り気のない入口の雰囲気は、結構好きです。
もちろん食欲をそそる外観やおしゃれで迫力のある看板を掲げて集客をすることが大事なのは理解しているつもりですが、こういう昔ながらの見た目のお店には長い年月を経ても変わることのないこだわりと味が隠れているような気がして、ワクワクします。
店内はL字のカウンターとテーブル席がありました。
今の時代では珍しい格安メニューに驚きが隠せない
こちらがつねまつラーメンのメニューになります。冊子のメニュー表のようなものはなく、このカウンター上に貼られているものだけです。ここも昔ながらな感じがしますよね。
ラーメンは「来来ラーメン」をベースに、量やトッピングなどによって種類が展開されているようです。種類自体は1つのみというメニュー構成に、強いこだわりを感じます。
やっぱり一番気になるのは王様ラーメン。なんとここにきて新情報「生卵入り」という文字が。
金額とメニュー表のラインナップから予想すると、来来ラーメン大盛りに卵と、焼豚か餃子のトッピングが追加されたラーメンと言ったところでしょうか。少しずつイメージが膨らんできました。
そして衝撃的なのが価格帯。一番高い王様ラーメンで750円、一番安い来来ラーメンでまさかの550円。こんな価格、都会じゃもう食べることができません。
価格面でも昔ながらを貫いているあたり、大好きです。
ラーメン到着。王様ラーメンの実態やいかに。
もちろん注文したのは王様ラーメン。餃子ラーメンという贅沢メニューも実は気になっていましたが、初回は迷わず王様ラーメンを選択しました。
見た目は写真の通りで、やはり熊本ラーメン風の見た目に生卵が入っているというものでした。ただ、聞くところによると来来ラーメンよりはチャーシューが多いようで、麺の量も通常より多めな感じだったので、王様ラーメンの実態は「来来ラーメン(通常ラーメン)+焼豚増量+麺増量+生卵」になるのでしょうか(あくまで私の推測です)。
見た感じは王道の熊本ラーメンといったところですが、熊本ラーメンに白身ありの生卵が入ることは比較的珍しいと思うので、そういう意味では斬新なメニューだと思います。
いざ、食べてみましょう。
つねまつラーメン 徹底レビュー!
麺について
まずは麺についてです。平均的な太さで、きれいな白色をした麺となっています。
硬さも程よく、強すぎない小麦の風味がスープと上手く絡み合って美味しいです!
王様ラーメンは大盛りラーメンと同じ量なのかなと予想していますが、その予想の通りで麺の量もたっぷりとあって満足度が高いです。
スープについて
スープは熊本ラーメンの味ですが、ややあっさりめの味付けでした。ただ写真の通り油が程よく浮いていて、油の量と味の濃さがいい感じの相性で好印象です。
そして、熊本ラーメンの特徴でもある焦がしにんにくの風味も感じられて、食欲をそそります。
前回の西峯ラーメンは強烈なにんにく感が特徴でしたが、今回のつねまつラーメンはそこまで強すぎることはないので、にんにくが気になる方も食べやすいかと思います。
具材について
具材は、青ネギ、きくらげ、チャーシュー、そして生卵。
少々厚めのチャーシューには程よく脂がのっていて、ジューシーな味わいがGood。ややあっさりめのスープに絡めた麺と一緒に食べれば、口の中に広がるバランスは完璧です。
生卵ということで、卵黄だけでなく卵白も一緒に入っています。卵と一緒に麺を食べることで濃厚な味わいが楽しめます。
最初に卵を崩してしっかりと混ぜてから食べるのも美味しいと思いますが、個人的にはつねまつラーメンの基盤となる来来ラーメンの味も楽しんでいただきたいので、少し食べ進めてから卵を崩すか、もしくは卵とスープをしっかりと混ぜずにちょっとずつ麺に卵を付けながら食べるのがおすすめです。
トッピングについて
卓上の調味料やトッピング類は塩、塩コショウ、唐辛子、醤油、ラー油でした。ラーメンに入れるなら塩コショウになるかと思います。
王様ラーメンと塩コショウの相性はよかったです。スープの味わいと卵の濃厚さに塩コショウのスパイス感が加わることで、風味がよりよくなる感覚がありました。
総評
卵が入った熊本ラーメンだと有名な「黒帝」の玉子入りラーメンが思いつきますが、黒帝は卵黄のみのトッピングになると思います。
今回の王様ラーメンは白身ありの全卵が入っているので、個人的には新しい味わいを体験することができました。濃厚な熊本ラーメンは美味しかったです。
ただ、なによりベースとなる来来ラーメンの味がとても美味しかった!
熊本ラーメンの特徴でもある豚骨とにんにくのバランス感が絶妙で、インパクトがありつつも強すぎることがないので、食べ終わりの満足度が非常に高いです。
地域から愛されているのも納得の、「また来たい!」と思えるラーメンでした。
老舗ならではの熊本ラーメンを味わいたいならつねまつラーメン
今回はあさぎり町で数十年と愛され続ける「つねまつラーメン」をご紹介しました。
王道の熊本ラーメンに生卵をトッピングした王様ラーメンは斬新で、面白いラーメンを食べることができました。
味はもちろん、衝撃の低価格で高コストパフォーマンスなのも非常に嬉しいポイント。
地元の方で混み合うことがあるので、時間に余裕を持って訪れてみてください!
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