お中元は、日頃お世話になっている人に感謝の気持ちを伝えるためにギフトを贈る、日本の歴史ある文化の1つです。
ただ、お中元のルールやマナーがちゃんと守れているかどうか不安という方や、何をギフトとして贈ればいいかわからないと悩んでいる方もいらっしゃるようです。
お中元は地域ごとに文化が異なる場合が多いため、今回は九州エリアに絞って、お中元を贈る適切な時期などのルール、マナーや、お中元ギフトのおすすめ商品などについてご紹介していきます。
目次
そもそもお中元って何?
「お中元(おちゅうげん)」は日本で古くから大切にされてきた伝統的な文化の1つで、親戚や上司、会社での取引先といった日頃お世話になっている方に対して、夏の時期に感謝の気持ちを込めてギフトを贈る習慣のことをいいます。
お中元と並んで「お歳暮(おせいぼ)」もよく聞く言葉だと思いますが、お歳暮はお中元と同様に、感謝の気持ちを込めて季節の節目にギフトを贈る文化のことです。また、ギフトを贈る似た文化として「暑中見舞い」や「残暑見舞い」なども挙げられます。
まずはこれらの文化、習慣の違いについて解説していきます。
お中元とお歳暮の違いは?
2つの主な違いは「時期」で、お中元が夏に贈るのに対して、お歳暮は11月末から12月末にギフトを贈ります。これらのギフトを贈る文化は、お中元とお歳暮の両方を贈るというのが一般的ではありますが、どちらか片方しか送らなかったからといってマナー違反になることはありません。
お中元だけ送ることにしたとしても、しっかりと感謝やお礼の気持ちを込めて贈れば問題ありませんので、気軽にギフトを贈ってみてほしいと思います。
お中元と暑中見舞いの違いは?
また、もう1つお中元と似た文化として「暑中見舞い」や「残暑見舞い」といったものもあります。これらの違いは、「目的」にあります。
お中元には日ごろの感謝の気持ちを伝えるという目的があるのに対して、暑中見舞いや残暑見舞いには「暑い夏でも健康に過ごしてほしいという、健康への気遣い」といった意味や目的があります。
また、お中元はギフトを贈ることが多い一方で、暑中見舞いや残暑見舞いは挨拶状(はがきや手紙)を贈ることが多いというのも、主な違いの1つです。
九州のお中元の特徴
日本の伝統的な文化であるお中元ですが、ギフトを贈る時期などの特徴が地域ごとに異なる場合があります。
本記事では九州エリアでのお中元について解説していきますので、ここでは九州でのお中元文化の特徴について解説していきます。
九州のお中元の時期
九州では、お中元は8月1日から8月15日くらいに贈られる習慣があります。他の地域だと7月1日から贈り始めるエリアもあるので、九州は全国の中ではお中元の開始時期が遅めなエリアだといえます。
ただし、沖縄県に関しては旧暦のお盆である7月15日にお中元を贈る文化があるため、同じ九州地域でも違いがある点には注意が必要です。
参考までに他の地域のお中元の時期についてもご紹介しておきます。
北海道 | 7月15日~8月15日 |
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東北 | 7月1日~7月15日 |
関東 | 7月1日~7月15日 |
北陸・甲信越 | 7月1日~7月15日 (地域によっては7月15日~8月15日) |
東海 | 7月15日~8月15日 |
関西 | 7月15日~8月15日 |
中国・四国 | 7月15日~8月15日 |
九州 | 8月1日~8月15日 |
沖縄 | 7月13日~7月15日 (旧暦のお盆に合わせて) |
お中元の歴史
九州のお中元の特徴を理解するためには、お中元という文化自体の歴史を知っておくことも大切です。
お中元の起源は、中国の道教から伝わった「三元(さんげん)」という考え方に由来します。1月15日を示す「上元」、7月15日を示す「中元」、10月15日を示す「下元」の3つから構成される三元は、古代中国では3つそれぞれが「元旦」という意味を持っていました。
この3つの元旦のうち、7月15日を指す「中元」が、仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ、現代のお盆のこと)と同じだったということで日本でも知られるようになり、また江戸時代に中元の時期にお世話になった人へ贈り物をする文化が広まったことで馴染みのある文化へと発展していきました。
なぜ九州は他よりお中元の時期が遅い?
上述の通り、お中元は大きく分けると東日本と西日本で行われる時期が異なります。
これは関西に旧盆(旧暦でお盆を行う)の文化が根付いていたことに起因します。東日本が新暦の7月15日にお中元を当てはめたのに対して、西日本では旧暦を考慮した8月15日にお中元を行うようになったことが、九州でもお中元が遅い時期に開催されるようになった理由だと言われています。
九州で人気のお中元商品・おすすめギフト
「今年はどんなお中元ギフトを贈ろうかな?」
「相手に喜んでもらえるギフトを渡したいなあ」
そんな想いをお持ちの方に、ここでは九州地域のおすすめのお中元ギフトをご紹介します!各県1つずつ紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
※お店によってお中元ギフトの対応の有無が異なるため、ラッピング等の対応があるかどうか確認してからご購入下さい。
やま中 もつ鍋セット
https://yamanaka-motsu.shop/?pid=158763750
福岡といったらもつ鍋が有名ですが、「やま中」は福岡の中でもとくに有名なもつ鍋屋さんです。有名なので名前を知っている方も多いと思いますが、地域の特徴がしっかり詰まっているし、多くの人に喜んでもらえる食べ物ということで、おすすめのギフトです。
萬坊 いかしゅうまい
https://www.yobuko-manbou.com/view/item/000000000550?category_page_id=7
佐賀県ではお中元ギフトとして「佐賀牛」が選ばれることが多いみたいですが、生の肉だと保存期間の問題が気になってしまいます。そこでおすすめなのが、萬坊のいかしゅうまいです。萬坊は海の中で食事ができる佐賀県で有名な海中レストランで、いかしゅうまい発祥の店としても知られています。また、いかしゅうまいは他のギフトと被ることが少ない商品でもあるので、きっと喜んでもらえますよ!
福砂屋 長崎カステラ
https://www.fukusaya.jp/view/item/000000000104?category_page_id=ct17
長崎カステラはジャリジャリとしたザラメの食感が特徴的な、長崎を代表する和菓子です。長崎カステラで有名なお店はいくつかあるのですが、ここでは長崎カステラの元祖として知られている老舗店舗「福砂屋」を紹介します。
高橋酒造 金銀しろ
https://hakutake-shop.jp/view/item/000000000021?category_page_id=gift
熊本県の名産品といえば「馬刺し」や「からし蓮根」が挙げられますが、ここではもう1つの名産品「米焼酎」をご紹介します。焼酎と言えば芋や麦が有名だと思いますが、熊本県では米を原料とする米焼酎が一般的。すっきりとした口当たりとお米の上品な甘みが感じられる米焼酎はギフトとしても人気です。
岡本屋 地獄蒸しプリン
https://jigoku-prin.shop-pro.jp/?mode=cate&csid=0&cbid=2062791
別府地獄めぐりが有名な大分県なので、ここでは地獄蒸しプリンをご紹介します。温泉の噴気で蒸して作られる地獄蒸しプリンは、控えめな甘さとまろやかな口当たりがおいしい、大分で人気のスイーツです。価格が低めなので、気軽にギフトを贈ることができるご友人へのお中元におすすめです。
太陽のタマゴ(マンゴー)
https://tobigift.jp/products/detail/596
宮崎県でおすすめのお中元ギフトとしては、やはりマンゴーが挙げられます。特に完熟マンゴーとして有名な「太陽のタマゴ」は、贈り物としてとてもおすすめです。ただし、おいしく食べるためには到着後5日以内に食べないといけないという点には注意が必要です。
黒かつ亭 黒豚ロースとんかつ
https://kurokatutei.shop-pro.jp/?pid=133706036
鹿児島県は黒豚が有名ですよね。ただ、生の肉だとギフトとして扱いづらいこともあるので、ここではあえて調理済みの冷凍とんかつをご紹介します。黒かつ亭は鹿児島県のとんかつ屋さんの中でも有名な店舗で、冷凍でもクオリティはとても高いです。
ブルーシール 詰め合わせセット
https://www.blueseal.co.jp/products/icecream_gift/
お歳暮にツナ缶を贈るという独特な文化が一時期話題になった沖縄県ですが、沖縄県から他のエリアにギフトを贈る際には一般的なものを選んだ方がいいかもしれません。ここでは沖縄の有名アイスクリーム店「ブルーシール」のアイスクリームをおすすめします。
地元にゆかりのある商品を贈るのもおすすめ
各都道府県の名産品をギフトとして贈るのもいいですが、もっとマイナーな、地域ならではの商品をお中元に贈るのもおすすめです。
特に離れて暮らす家族に贈るお中元は、地域の魅力が伝わるギフトを選んで贈ってあげると、喜んでくれるかもしれません。
当サイトでは熊本県球磨郡多良木町エリアに特化して商品を販売しているので、もし熊本県や球磨エリア、多良木町エリアでギフトを探しているなら、ぜひチェックしてみてください。
お中元の贈り方とマナーについて
日本の伝統的な文化であるお中元には、ルールやマナーがあります。マナーを守ってお中元を贈ることで感謝の気持ちがより伝わるので、ぜひ意識してみてください。
お中元を贈る際のルールやマナー
特に気になる方が多いのがお中元ギフトの価格ですが、相場は3,000円から10,000円となっています。ただ、親や友人といった間柄だと高すぎるとかえって気を遣わせてしまうので、5,000円くらいがちょうどよいでしょう。
また、お中元は同じ人に対して3年間は贈り続けた方が良いという文化があるため、前年よりも価格が下がってしまうギフトは失礼になると考える人もいるようです。送り続けることを想定して、無理のない範囲で価格を決めることをおすすめします。
そして、お中元で一番守らなければいけないマナーとして「熨斗(のし)を付ける」というものがあります。
熨斗のルールにはさまざまなものがあるため、ここでは詳しくは解説しませんが、お中元を贈る際には熨斗を付けることが一般的ですので、忘れないように準備しましょう。
お中元を贈る相手の選び方
お中元を贈る相手は特に決まっていません。
お中元は普段お世話になっている人に感謝の気持ちを伝える目的で贈るのが一般的です。そのため、両親や兄弟、親戚といった親族をはじめ、仲の良い友人や会社の上司、仕事での取引先に贈ることが多いです。
ただし、職場によっては贈答を禁止しているところもあるので、その心配がある場合は事前に相談してみることをおすすめします。
お中元ギフトを発送する時期・タイミング
お中元ギフトを送る時期やタイミングは、地域ごとのお中元期間を参考にして発送すれば大丈夫です。
ただし、相手に届く時期が早すぎたり遅すぎたりしてしまうと迷惑をかけてしまう可能性もあるため、到着期日をしっかりと確認してから発送するようにしましょう。
お中元に関するよくある質問
最後に、お中元に関するよくある質問とその回答について解説します。
お中元の時期が過ぎてしまいましたが、ギフトを送っても大丈夫でしょうか?
お中元の時期が過ぎてしまっても、「暑中見舞い」や「残暑見舞い」としてギフトを贈ることができます。基本的にお中元と暑中見舞い・残暑見舞いとでギフトの内容を変える必要はないため、名目を変えてそのまま送ることができます。
こちらからギフトを贈っていない相手からお中元をいただきました。この場合はお返しが必要でしょうか?
お世話になっている人に贈り物をするお中元の文化は「目下の人から目上の人に贈るもの」という意味合いが強いです。そのため、もらった人は必ずしもお返しをする必要はありません。
ただしお中元をもらった場合は、相手にお礼状を送ったり、そこまでする必要がなくてもメールや電話で感謝を伝えたりするのがマナーです。
自分や相手が喪中の場合はお中元を贈らない方がいいでしょうか?
ルールとしては、喪中の場合でもお中元を贈ることができます。ただし人によっては縁起が良くないと考える人もいるかもしれないので、その点には配慮が必要です。
時期に合わせたお中元で日頃の感謝を伝えよう!
お中元はお世話になった人に感謝の気持ちを伝える、素敵な文化です。
九州は美味しい地域料理や特産品がたくさんあるので、お中元ギフトとして贈るのはとてもおすすめです。
ぜひお中元を贈って、日頃の感謝を表現してみましょう!
下記記事では地域の特産品についてさらに詳しく解説しています。ご興味のある方はぜひこちらも読んでみてください!