こんにちは、地域企画ディレクターのりゅーせいです!

熊本県多良木町槻木(つきぎ)の山奥、槻木集落である職人に出会いました。みつまたと出会い、伝統産業を復興させようと頑張り続けて数十年。試行錯誤を繰り返しながら挑戦を続けているのが、みつまた職人の椎葉袈史(けさし)さんです。

今回は、椎葉さんにみつまた産業の復興について色々とお話を伺いました。

目次

  1. みつまた事業を始めたきっかけ
  2. 槻木でみつまた事業を取り組む理由
  3. 事業に挑戦し続ける原動力について
  4. 事業を通して槻木のこれからを考える
  5. まとめ

みつまた事業を始めたきっかけ

「昔、この地域で和紙の原料となる植物のみつまた栽培がされとったらしいです。仕事をするために、山に入って初めて見つけた時は、興味もなかったし、みつまたがどんな植物かも知らんかった。仕事で山に入る度にみつまたが俺に何か訴えかけている感じがしたったい。

気になってみつまたを使って何かできないかと調べてみたら、どうやらこの植物は、和紙の原料らしい。当時、教育長をしていたので、じゃあ地域の子供たちの卒業証書を和紙で一回試しに作ってみようか!と思ったのがキッカケたい。」

と、話す椎葉さん。みつまたが何か訴えかけている感じがしたとは、本当に運命的な出会いですね。

槻木でみつまた事業を取り組む理由

「和紙の虜になったってゆうよりは、強いて言えば『槻木みつまたの原料の産地にしたい。』かな。夢っちゅうほどの大きいもんではないと。やろうと思えばできるったい。昔、槻木が産地だったように、和紙のニーズは年々減少傾向だけど、別の方法がきっとあるんじゃないかと思っている。

もし槻木の和紙と原料みつまたが有名になれば、仕事も増えるし、人も呼ぶことができる。最近、実現のためにみつまた畑を作って、栽培も始めたところ。

そうしたら、ちょっとずつではあるけど和紙を目当てに人が槻木に来るようにもなってきた。多良木町から月に1回、和紙の先生として生涯学習の先生を任されるようになって、和紙を漉くための施設も建てていただきました。私は元教育長で、地元の子供のために何かしてあげたい気持ちが人一倍強かったので、和紙を活用した卒業証書の支援もしています。町を出る子供に記念になるものを創ってあげることができ、私にとっても嬉しい取り組みになっています。

少しずつみつまたを知ってもらい、槻木集落を広めていければ、槻木全体を盛り上げられるかもしれない、その期待も込めてみつまたの可能性を追及しているかな。」

運命を感じてから、活動的な椎葉さん。和紙を使った生涯学習だったり、卒業証書だったり、和紙を漉く施設だったり…。椎葉さんのコツコツした活動が地域に影響を与えていますね。

事業に挑戦し続ける原動力について

好奇心やろうな、って思うよ。女性に対する好奇心も含めて、今考えとってできないことは、明日もできん。今が一番若い、今日できない事は、明日もできん。やってないと何も進まんたい。だから失敗はあんまり恐れんとよ。」

みつまた事業の取り組みと女性に対する好奇心が同じとのこと(笑)椎葉さんはかなり活動的な方なんですね!!

事業を通して槻木のこれからを考える

「槻木は仕事が少なく、長年林業に従事していた高齢者が、体力的なことを理由にお仕事ができなくなるため、収入源が減っていく現状がある。もしみつまたが産業になれれば、その高齢者も働く事ができる。

みつまたは国内生産量がだいぶ減っているが、需要をつくり、槻木集落が産地になる可能性もなくはない。どうにかして、みつまたを産業として確立したい。それが自分に課せられた使命だと思うから。そうして若い人や、勢いのある人たちがこれからの槻木集落を守ってくれればうれしいばい。」

まとめ

山奥で出会った椎葉さんは、みつまたを通して、集落の未来を想い挑戦し続ける情熱さを肌で感じました。広がらないことを諦めず突き進む姿は、私も見習わないといけないなと…。私たちも何かご支援できることをしていきたいなと思います!

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