こんにちは、地域創生ディレクターのひりゅうです!
熊本県多良木町にある槻木集落は、人口100人未満の小さな田舎町。しかし、そんな槻木集落には多くの魅力的な観光スポットが存在します。
今回は、そんな槻木集落にある観光スポットを実際に訪問し、その魅力を体験してきました!本記事ではその内容をお伝えしていきます。
多良木町槻木の魅力的な観光スポットを巡りました!
今回訪れた観光スポットは全部で4つ。どれも他の地域では味わえないような、ユニークな特徴を持っている場所ばかりでした。
ここから、1つずつ紹介していきます!
悠久石
まずはじめに訪れたのは、直径約1.4m、重さ約4tの丸い形をした巨大な石、「悠久石」です。悠久石は数年前にテレビで紹介されたこともあるくらい、槻木の中では特に有名な観光スポットとなっています。
写真を見てもわかるように、悠久石はとてもきれいな球形をしています。ここまできれいな丸型だと、人や機械の手によって作られたのではないかと考える人もいるかと思います。しかし実際には、悠久石は「自然にできた天然の石」であると言われています。
奇跡と呼べるほど真ん丸な形をした悠久石は、今はパワースポットとして、ある一部の人達から注目を集めています。ある一部の人たちとはどんな人のことでしょうか?
それはズバリ、「パチンコ好きの人たち」です!
悠久石のそばには、お賽銭に加えてパチンコ玉が置かれています。悠久石にお参りをした人は、パチンコの出が良くなるとかならないとか…?根拠はありませんが、試してみる価値は十分にあります!
悠久石は弘法大師坐像が祀られている弘法大師堂の付近に設置されており、さらに近くには推定樹齢600年以上とされている「コウヤマキ」「イチョウ」といった大木もそびえ立っています。
一度訪れるだけで複数の楽しみを味わえる悠久石。悠久石については以下の記事でも紹介しています。もっと詳しい情報が知りたいという方は、一度見てみてください!
松本商店
続いて訪れたのは、槻木集落にとって絶対に欠かすことのできない存在、「松本商店」。
食料品や日用品、さらには家具や雑貨まで、生活に必要なものはこの松本商店ですべて揃えることができます。「地元特化型のコンビニエンスストア」といったところでしょうか。中を覗いてみると、多種多様な商品がずらっと並べられています。
山の奥地にある槻木集落には、コンビニやスーパーはありません。買い物に行こうと思ったら、往復1時間以上かけて多良木町の中心地まで足を運ばなければいけません。Amazonなどのオンラインショッピングを使う手もありますが、到着するまでに1週間ほどかかってしまうこともあるそうです。
そんな槻木集落にとって、暮らしの支えになっているといっても過言ではないくらい重要な役割を果たしているのが、この松本商店。懐かしさを感じられる外装・内装も相まって、とても暖かい雰囲気を味わうことができます。
槻木集落を訪れたときは、ぜひ松本商店にも立ち寄ってみてください!
ここのみ坂湧水
観光スポット巡りの途中、一軒の興味深い場所に立ち寄りました。その名も「ここのみ坂湧水」。
なんの変哲もない道路脇の壁面に、ぽつんとたたずむ1つの看板。そこには一匹の魚と「ここのみ坂湧水」という文字が描かれていました。さらに看板には水質検査の結果書も貼られており、この湧水が安全であるということが証明されていました。
聞くところによると、この槻木集落には公共の水道が通っていない住宅が多くあるみたいです。そして、そういった家に住む人達は、沢から流れてくる湧水を生活用水や飲料水として活用しているそうです。この「ここのみ坂湧水」は、そんな槻木を流れる湧水のうちの1つ。貴重な水源なのです。
タンクなどで自宅に持ち帰る場合には熱処理を行って殺菌して使用する必要がありますが、ここのみ坂湧水は3ヶ月に1度の頻度で水質検査が行われているため、その場でコップ1,2杯の量を飲むくらいなら全く問題ありません。
僕も飲ませていただきましたが、やはり新鮮な水は格別に美味しい。観光地巡りでのどが渇いていたこともあり、3杯も水を飲んでしまいました。
槻木小学校
最後にご紹介するのは「槻木小学校」です。観光スポットとは言えないかもしれませんが、槻木集落を語る上では外すことのできない、大切な場所です。
実は、現在槻木小学校は児童が一人もおらず、閉校となってしまっています。理由は、槻木集落では少子高齢化が急速に進んでおり、小学校に通う年代のこどもが一人も残っていないからです。過疎化の勢いを止めることは難しく、槻木は「超限界集落」と呼ばれることも増えてきています。
しかし槻木集落は、清掃員の方にお願いをして、今でもこの槻木小学校をきれいな状態で維持しています。小学校の中を見せていただいたので、少し紹介していきます。
まずは入り口。
ここは各教室につながる通路です。
職員室。
音楽室。
そして児童が勉強をしていた教室です。
ご覧いただいたとおり、校舎の中は本当にきれいに保たれています。
ここからは僕の予想になるのですが、槻木集落は現在他地域からの移住・定住者を求めています。その中には、当然槻木の伝統を受け継ぎ、そして新しい未来を築いていってくれる若い世代の人たちも含まれています。
だからこそ、若い人材が成長するための「学校」は、たとえ閉校していようともきれいにしておく。移住を考えている人には安心感を、既に槻木で暮らしている人たちには未来への希望を与えてくれる、そんな存在であり続けて欲しいという槻木集落の願いが、この槻木小学校には込められているのでないでしょうか。
短い時間の見学ではありましたが、僕は槻木小学校から、このような強いメッセージを感じ取ることができました。槻木集落に少しでも興味を持って頂けた方は、ぜひ一度この小学校にも足を運んでみてください!
まとめ
今回は多良木町槻木集落の観光スポットを4つご紹介しました。ユニークな場所からメッセージ性の強い場所まで、槻木集落には様々な種類の観光スポットが用意されていることがわかっていただけたかと思います。
また、他地域からも注目を集めるイタリアンレストランや農林水産大臣賞を受賞したTSUKIGIしいたけの栽培地など、今回紹介した場所以外にも魅力的な場所はたくさんあります。
槻木に行く機会のある人は、自分だけの槻木集落のおすすめスポットを探してみるのも面白いかもしれませんね!